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「本物の馬」を日本で作り育てたい
------------Jr.Reining協賛の意義

         ノーネームランチオーナー福井政義

2002/4/3EWPC Congress programに掲載

 私のランチでは北海道の自然を生かした外乗を専門に行っているが、今から4年ほど前、北海道のあるランチでEldorado Ranchの土岐田氏が講師を務める講習会に参加した。その際の講習内容を見て、自分のランチにも来てもらえないかと依頼した。
 後にEldorado Ranchを訪れた際、私はここの馬を見て、自分の馬が「馬」でなく「肉」だなと痛感したのである。自分はそれまで本物の馬とは何であるかを知らなかったと思った。
 たとえば、Eldorado Ranchの馬は、乗るときにじっとしていてごそごそ動かない、動けと言うまで動かない。かたや私の馬は動けと言う前に勝手に動いてしまうものもいる。
 この違いは歴然としていた。たとえ外乗でも、前の馬が駆歩をしても、駆歩をしろと言うまでしないのが「馬」であると思うようになったのだ。
 それまでは、自分だけの判断でこの馬はおとなしいとか、クセがあるとか言っていたのだが、本当にそうなのだろうかと思うようになったのである。
 また、馬はビニール袋などが飛んできたら驚くものだとか、後ろを通ったら蹴られるから通ってはいけないと言うが、そういうさまざまな馬に対する既成概念も、本当にそうなのかと疑ってみるようにしたのである。
 馬に乗っていて、馬とはこんなものだと思ってあきらめていたり、乗馬そのものに飽きてしまう人も多い。本物を知らずに、本物との違いがわからずに、決めつけてしまっているのである。
 それからは、いかに自分の馬を、「肉」でなく「馬」にすることができるかということを常に考えるようになった。
最近特に思うのが、馬を良くするのも悪くするのも人間次第であるということだ。いい馬に乗っても乗り方が悪ければ馬を悪くしてしまう。思いこみで乗ってしまったり、少しでも良くなったときに、ほめることを忘れて、力で押さえてしまったりして、かえって馬の反抗を作ってしまったりする。
 こういうことは本物に出会ったことでわかったことで、本物を見る機会を得ることは非常に大切だと痛感した。

 私は、2000年からEldorado Ranchの競技会でレイニングジュニアホースディビジョンに協賛しているが、それは「本物の馬」を日本で作り育てることに貢献したいという思いからである。
 私自身もGallo Gold Cody(out of Gallo Del Cielo)という良血のスタリオンを購入し、将来その仔馬たちがジュニアホースとして活躍することを楽しみにしているが、アメリカからいい馬が日本にいるということで買い付けにくるまでにしたいという壮大な夢も持っている。
 馬の生産に関わるものにとって、真の意味で市場の活性化につなげるためには、トレーナーや生産者の生活の安定、さらには技術のあるものが高収入を得られるという基盤が整うことが必要であろう。そのための一助になればということである。
 こうしたことは、講習会を開いたり、資格制度を設けること以上に、真の意味でトレーナーやライダーの技術を向上させることができるのではと思っている。
近年レイニング競技の人気が非常に高まってきていると聞くが、これからさらに競技人口が増えれば、良質のクオーターホースの需要は高まってゆくであろうし、じっさいアメリカから馬を輸入するのに1頭あたり100万円の輸送費がかかることを考えれば国産馬の需要は多くなるはずである。
 馬を育成するのに欧米よりコストがかかる日本では、種牡馬の血統が良くない場合、購入者がいい馬にならないかもしれないというリスク背負うことになれば、販売価格をおさえざるをえないので、そうなれば生産者の利益は少なくなってしまう。
 そう考えると、種牡馬は良血統であることはもちろん、メアー(繁殖馬)もそれなりに良くないとならないであろう。
 コストが比較的安く飼養生産育成できる北海道というこの地で、良血の国産クオーターホースを作り、調教はプロに任せて、いい馬を育ててもらうためにも、国内トレーナーの技術向上に貢献する意味でも、競技会がさらに発展していくように協賛していくことに意義があると私は考えている。

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