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その二

アメリカ体験記 タイトル

今回はアメリカでの体験を書いてみます。写真はビデオから取り込みました。

にわかカウボーイ(ガール?)

’97年と99年にアメリカはオクラホマに行きました。
オクラホマは、多くのトップトレーナー達がランチを構え、また移り住んできたり、州都オクラホマシティの競技場では、NRHA(National Reining Horse Association)の大会が開かれるレイニングのメッカ的な州です。

Eldorado Ranchの提携するランチで、クリニックを受けたり、広大なランチ内をトレイルしたりしました。オーナーのH氏は、牧場育ちで、子供の時から牛、馬と共に生活してきた人で、レイニングホース、カッティングホース(1頭の牛を群から切り離す競技)のトレーナーです。

一度目に訪れたとき、ちょうど牛を150頭預かるということで、着いた翌日に手伝えと言われ、何が何だかわからないままに、馬に乗って所定の位置につきました。二階建てのトラックから転がるように下ろされる牛たちは興奮していて、モーモーと大騒ぎです。牛の怖い私はパニクりました。まだ若い牛ですが大きさはかなりなものです。

私の役は柵を飛び越えないように見張ることらしいのですが、牛の群が近づいてくると、なんと私の馬は一緒に興奮したのか、私の恐怖が伝わったのか立ち上がろうとします。必死で小さく巻いて収まりましたが、その後も何度か立ち上がりそうになってました。周りを取り囲む牛たちの中に落馬するのだけは避けたいと思いました。
頭の中には昔見たテレビ「ローハイド」が浮かび、牛に踏まれて死んでいくカウボーイを思い出していました。
とにかく大きい声を出すな、牛を興奮させるな、と注意されました。柵はワイヤーで出来ているので、興奮させると隣のランチへ進入してしまうのです。
そんなこんなでしたが、なんとか落ち着き、次の日は、牛のカウントをしに再び馬に乗ってパスチャーへ。昨日とはうって変わって牛たちはのんびりと何頭かに分かれて草を食べています。
ゆっくりと柵の角に追いつめ、一頭ずつ柵に沿って歩かせ、カウント係の三人がそれぞれカウントし、平均を取ります。

私は牛をゆっくりと移動させる役でした。寝ている牛もいましたが、不思議なことに順番に立ち上がり、一頭づつ順番に歩いていきます。もちろん興奮させたら、どどーっと行ってしまうのでしょう。今回は馬も落ち着きはらっていてうまく行きました。

Team Roping!

カウボーイ1

怪我をした牛を1頭群から引き離す。

カウボーイ2

チームプレイで牛の行く手を阻む。

カウボーイ3

一人が首にロープをかけ、一人が肢を狙う。

   
次の日は、怪我をした牛を捕まえ、注射をするということで友人のカウボーイとともにH氏がロープを持って行きます。今回は、私たちは後から薬を積んだトラックで後を追います。
まさにカウボーイの世界、私は映画の世界に迷い込んだような気がしました。ふっと、日本の自分の家とかを思い浮かべたりしましたが、何か現実離れしていて、過去に戻って体験し直しているような感じで時間の観念がおかしくなりました。

牛の肢を縛る一人が牛の角にロープをかけ、一人が後ろ肢にかけて牛を倒します。そう、これはTeam Ropingですね。上側の肢二本を縛り、牛の首に跨り、押さえつけて注射をします。
この作業は、離すときが危ないようです。牛はパニックになっていますから人に平気でぶつかって来ます。

一段落して馬に水を飲ませる
一段落して馬に水を飲ませる

父親にロープの縛り付け方を教わる9才の少年

 父親にロープの縛り付け方を教わる9才の少年

彼も立派にカウボーイのつとめを果たしていました。父親は、時には怒鳴りつけ、上手く出来たら褒めます。普段は生意気を言っている少年も緊張していました。大人達は、年下の子の面倒を見させたり、ほとんど大人扱いをしていました。

つづく        


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