VOL.21 ポジショニング |
2012年1月号 新年明けましておめでとうございます。
ライダーのポジショニングは、ホースバックライディング全般においても馬術においても、ライダーが馬の運動に対してできる最大のヘルプであり、馬の運動を促したりする上で、できる最も重要で最大に効果のあることなのです。 何故ならば、全ての物体において重心の移動が運動そのもので、その重心の移動のためにはウエイトバランスが大きな影響力を持っているからで、重心が何処にあってどのようなバランスで保たれているかが、次の運動を促進したり抑制したりしているからなのです。 そしてライダーは、脚やレイン操作によって馬の運動を指令して馬をコントロールしているが、馬の運動はコントロールされていようがいまいが、前述したように重心の移動であり、前後左右や発進や停止の運動は必ずウエイトバランスが安定と不安定を繰り返しているから、この時に馬の運動をよりスムースにできるように、促進したり抑制したりするために人馬のウエイトバランス安定不安定の繰り返しをコントロールするようにすれば、脚やレインによる指示命令がより有効に機能するようにできるのです。
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しかしそれは、初心者であるライダーが最初に考えるべきことではないと思うので、初心者は飽くまでも、余計なこと考えずにリラックスルして乗るべきで、馬の動きに対応できるバランスが身に付いて、馬のステップが体感で読めるようになってから、このテーマについてアクティブになっても遅くないと思います。 ライダーは、馬をコントロールする上で同時に最低2つのことをやっていて、脚やレイン操作のような指示命令を出すことと、馬の動きに合わせて馬の重心移動と一緒に運動することなのです。 馬をコントロールするためのキューイングについては、これまでさんざん述べてきましたが、もう一つ馬をコントロールするために扶助という言葉があって、一般的に合図であるキューイングと区別無く使われている節がありますが、本来違った意味を持っていて、扶助とは、AidといってCueとは違った意味を持つのです。 扶助とは、馬の運動を助けるという意味があって、極言すればバランスの変化を、ライダーのポジショニングでヘルプすることを指すのです。 そこで、馬のナチュラルバランスとして6:4(前肢:後肢)の割合になっていることは、衆知のことですが、馬術的にはこれを極力後肢への負重の割合を多くするために、後肢を踏み込ませたりショルダーをビルドアップしたりするわけで、この時ライダーのポジショニングが大きく影響していることを我々は知る必要があるのです。 特にライダーのポジショニングとしてできることは、前傾したり後傾したりすることと、鐙(スティラップ Stirrups)に体重を負重するか、シートに負重するかということが考えられるのです。 |
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