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昨夜遅くから雨が降り出し、今も降っています。
馬場は、全面水が浮いてしまいました。
さて、今日は、スライディングストップのメカニズムについて、お話ししたいと思います。
馬は、前肢に約60%、後肢に約40%の体重配分で立っています。
そして、馬の走行は、頭の上下動によって重心移動を行って走るメカニカルムーヴメントがあります。この体重配分は、このメカニカルムーヴメントに適しています。
そしてまた、後肢への体重配分を大きくすることで、後肢の筋肉運動によって重心移動して走るテクニカルムーヴメントでも走ることができるのです。
馬体を左側に頭をいて、左側面から俯瞰すると、メカニカルムーヴメントは左回転モーメントで走行していて、テクニカルムーヴメントは右回転モーメントで走行しているのです。
メカニカルムーヴメントの場合は、左回転モーメントなので、馬の前駆が押し下がるように動いていて、テクニカルモーメントの場合は、右回転モーメントなので、馬の前駆が持ち上がるように動いているのです。
馬の前肢は、球節も膝も後方へ屈曲する機能しか持っていませんので、停止するときメカニカルムーヴメントの場合は、前肢への負荷が大きく、球節と膝には前方へ屈曲させるように力が働くので、躓くような状態を引き起こしやすいのです。故障の原因にもなりやすいのです。
ドレッサージュでもウエスタンでも、ストップの際は後肢でストップすることが求められるのです
これに対して、テクニカルムーヴメントは、右回転モーメントなので、前駆が持ち上がるような動きなので、後肢でストップすることになるので、スライディングするようになるのです。
この場合、後肢が重心より前に着地しながら走行しているので、馬の前駆は、後肢にはグランドから突き上げられる力が働くので、押し上げられるのです。
従って、スライディングストップするには、後肢の着地位置を重心より前にすることが必須なのです。
従って、スライディングストップを馬にティーチングする場合は、ストップの直後に回転運動をして、前肢への負荷を軽減したり、前駆を持ち上げるようにバックアップしたりすることで、如何に後肢の着地位置を重心より前に持っていくかなのです。
因みに、スライディングのアプローチとしてのランダウンは、テクニカルムーヴメントで走行するのです。
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