AM 9:40 Temperature 16.4℃ Humidity Hi 靄 小雨 October 26,’25(Sunday)
今朝は、全体に靄ってまして、小雨が降っています。
馬場は、全面水が浮いた状態です。
さて、今日は、ステップのコマンドをについて、お話ししたいと思います。
人間の赤ちゃんが生まれると、直ぐに手足がばたばた動きます。暫くすると一旦動きが止まるそうです。そして再び動き始めるとき、左手と右足、右手と左足が連動して動くのだそうです。
馬もまた同じで、左前肢と右後肢、右前肢と左後肢が連動しています。
そして、サークル運動しているとき、前肢も後肢も内方肢に対して外方肢が外側を回って交差しています。
つまり、左サークルのとき、左前肢に対して右前肢が外側を回って交差してステップしています。また、左後肢に対して右後肢が外側を回って交差してステップしています。更には、右サークルの場合は、前後肢共に、右肢に対して左肢が外側を回って交差してステップしています。
これを、ステップのコマンドと呼びます。
馬の縦の中心線を解剖学上「正中線」といいますが、この正中線に対してステップする角度を「ステップ角」といいますが、サークル走行の場合、内方前肢と外方前肢のステップ角が違います。
内方前肢のステップ角より外方前肢のステップ角が大きくなっています。
ここでの注目点は、内方後肢がサークル走行中は、正中線に向かってステップしていることです。
つまり、サークルの軌道に対してアウトサイドステップしているのです。
内方後肢は、アウトサイドステップすることで、馬体の重心に向かってステップすることになり、体重を支える役割を果たしているのです。
競馬での走行で、スピードアップするに従って、左右の肢の蹄跡の幅が狭くなって、一本の線に限りなく近付くのです。これは、スピードアップすると、同時にストライドが伸展します。
肩胛骨と脊椎の接続点と股関節が固定されている状態で、ストライドが大きくなれば、左右の前肢と後肢が共に近付いて着地することになるので、蹄跡の幅が狭くなるという理屈です。
そして、馬の進行方向は、外方前肢と外方後肢のステップ角の差によって決まるのです。
外方前肢 > 外方後肢 外方前肢のステップの方向に馬は進行する。
外方前肢 < 外方後肢 外方前肢のステップの方向と逆方向に馬は進行する。
ステップのコマンドとステップ角と進行方向の関連性を考慮すると、サークル走行から直進走行へ切り替える場合は、外方後肢のステップ角を外方前肢のステップ角より大きくするようにすること、つまり、外方後肢をよりインサイドステップさせることによって行います。
また、直線走行からサークル走行へ切り替える場合は、外方前肢のステップ角を外方後肢のステップ角より大きくすること、つまり、外方前肢をインサイドステップさせることで行います。

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