Arena Condition(乗馬の駈歩相談室)

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AM 9:00 Temperature  5.6℃  Humidity 53%  晴れ  December 5,’25(Friday)

 

今朝は、とても気温が低く、空気も乾燥しています。昨日は、この冬一番の寒さでした。

馬場は、ベストコンディションです。

 

馬の運動のメカニズム

 

馬は、頭の上下動による重心移動によって、運動しているのである。

 

勿論、筋肉運動によって、頭の上下動をせずに重心移動を行って運動することもできるが、馬の通常の運動は、頭の上下動によって重心移動を行って、極力肢の筋肉運動を軽減して運動しているのである。

これは、人間も同じで、動くとき腕を振るのは、筋肉運動を軽減するためで、腕を振らずに走れば、ウサインボルトでも100mを10秒切ることはできないのである。

 

馬の頭は、実際には8の字に動いていて、例えば、左上に上がり、左前に下がり、右上に上がり、右前に下がることを繰り返し、重心が、左後肢に近づき、その後に左前肢に近づき、右後肢に近づき、右前肢に近づくことを繰り返して運動しているのである。これが常歩のメカニズムである。

 

人間は、歴史的に、馬の頭をコントロールすることで、馬の動きを間接的にコントロールできることを知り、馬を食べることを止めて、乗るようになったといわれているのである。

 

この運動を、メカニカルムーヴメントといい、ノーズファーストともいわれるのである。

 

また、馬は、筋肉力による運動もできて、肢のステップで重心移動を行っても運動することができるのである。この運動をテクニカルムーヴメントというのであり、ステップファーストもいわれるのである。

馬は、メカニカルムーヴメントによる運動が自然で、進化の過程で、脊椎の柔軟性を失い立ったままでも眠ることができ、立ったままでもあまり疲労しないようになったのである。しかし、その一方で動き難くなってしまったのであるが、頭を上下動させて重心移動

できる方法を進化させたのである。

 

また、馬の重心は第4肋骨にあり、前肢に体重の約60%、後肢に約40%の体重配分となっていて、頭の上下動で重心移動させやすい馬体構造となっているのである。

 

メカニカルムーヴメントで走行しているときは、後肢の着地位置は重心より後方で、テクニカルムーヴメントで走行しているときは、後肢の着地位置が重心より前にある場合である。

 

メカニカルムーヴメントでは、人間が走るとき腕を振るのと同様に頭を上下動させているのであり、頭を上下動させることによって、筋肉運動を軽減しており、長時間の走行を可能にしていて、筋肉や体力の消耗を軽減している省エネの運動になっているのである。

 

メカニカルムーヴメントは、下り坂を下るようなムーヴメントで、省エネである一方制動性が良くない運動ともいえるのである。

テクニカルムーヴメントは、筋肉運動で、筋肉のコンディションの影響や体力の消耗が大きい運動なのである。上り坂を登るような運動であるといえるのである。体力の消耗が大きい一方、制動性が高い運動なのである。

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