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今朝は、少々風があり晴れました。
馬場は、ベストコンディションです。
乗馬の基礎知識 (簡単解説) 序章 1
ライディングのメソッド(Method 方式・行動様式・手段)
ライディングのメソッドとは、我々人が、馬にどのように近づき、馬をどのように扱い、どのように乗ってというように、要約すれば、馬にどのように接すべきかである。
馬にどのように近づき、馬をどのように扱い、どのように乗って、どのような姿勢や脚やレインハンドを作用させて、ディパーチャーやチェンジリードやサークルやスピードコントロールやロールバックやスライディングストップなどのパフォーマンスをどのようにするかというように、様々な手法や仕様があって、それを一々我々は、知らなくてはならないということになるのである。
しかし、そこに何らかの法則があるとすると、一々それらを知らなくても、その場面・場面で、その法則に則ってやるべきことを割り出すことができれば、記憶に頼らなくても済むということになるのである。
1.馬への近づき方
馬は、人の10倍緊張しやすい動物だといわれており、リラックスした精神状態維持することが重要であり、広い視野を持っているので、馬へ近づくとき、馬に自らを見せるように、または、馬が自分自身を見ていることを確認して、緊張しやすいことを配慮して、ゆっくりとしたスピードで、近づくことが原理原則である。
馬は、馬同士フレンドリーなときは、肩と肩を触れ合うようにし、攻撃的なときは、互いに尻を向けるので、馬に近づくときは、斜め前方より肩に向かって近づくのが良いとされているのである。
また、馬の目は広範囲を見ることができる反面、両眼で正面のものを見ることを苦手としていることから、正面から近づくこともあまり良くないのである。
2.リーディング
リードロープは、ハンドラーの肘から手までの長さ保って持ち、少し緩みのある状態が望ましいのである。
そして、人が歩けば、それに連れて馬が歩き、人が止まれば、馬が止まり、人が後退すれば、馬が後退する状態で、リーディングしなければならないのである。
リーディングのとき、人の立ち位置を基準にして、馬はその直後に位置していることが前提で、馬が人の立ち位置より少しでも前に出た場合は、バックさせて注意を促し、絶えず人の立ち位置や歩調を馬が気にしながら歩くようにしなければならないのである。
3.裏掘り
馬に近づくとき、斜め前方から肩に近づき、その肩に触れ、触れたまま前肢の肢下へ手を下ろして行き、球節の少し上の部分を軽くスクィーズすると、馬が前肢を持ち上げるので、肢首を曲げてロックし、蹄に詰まった異物をフーフピック(Hoof Pick)で取り除くのである。
球節の少し上の部分をスクィーズするのは、指で馬の腱をスクィーズすると肢首を曲げる作用があるので、これを活用して、最終的には軽く触れただけで馬が肢を上げるようにしたいのである。
そしてまた、後肢の裏掘りをするときは、肩に触れた手が背筋を伝わって臀部に触れて、徐々に肢下へ手を下ろして、前肢のときと同じように、後肢の球節の少し上の部分をスクィーズすると、馬が能動的に後肢を上げるので、蹄を持ち上げてロックし、フーフピックで蹄の裏に詰まった異物を取り除くのである。
以上のように、前肢・後肢・前肢・後肢という順番で行うのである。
日本では、この作業のときに、馬が肢を下ろそうとしたとき、絶対に下ろしてはならないと教えるところが多いようだが、私の考えは違う。
馬が肢を下ろそうとしたときは、その馬の動きに抗わず(あらがわず)下ろしてあげ、直ぐに再び肢を持ち上げましょう。これを何回か繰り返すことで、馬はバランスを取り、肢を一本持ち上げられても立っていられるようになるので、直ぐに肢を勝手に下ろさなくなるのである。
しかし、馬が肢を下ろそうとしたとき、これに抗って肢を下ろさないようにすれば、馬はもっと力ずくで肢を下ろし、その後は、肢を上げる度に勝手に下ろそうとする馬になってしまうのである。
4.タックアップ(Tack Up馬装)
タックアップは、裏掘りやブラッシングが終わった後に、サドルブランケットまたはパッドを馬の背に乗せ、その上でサドルを載せるのである。
そして、馬が身体を揺すってもサドルがズリ落ちない程度に、シンチベルトを軽く締める。
そしてまた、ビットを装着する場合、原則的に馬の項(うなじ)の靱帯を指でスクィーズすると、馬は頭を下げるようになり、そのときに馬の顔を愛撫して、馬の項に手を載せるだけで、馬が頭を下げるようにしておくことが望ましいのである。
その上で、馬の頭を人の脇の下に起き、ノーズバンドとビットを装着するのである。
5.マウントディスマウント(上馬・下馬)
マウントとディスマウントにおいて、最も重要なことは、場所とタイミングなのである。
どのタイミングでマウントし、何処でディスマウントするかである。
マウントの場所は、それほどを注意すべきことはなく、むしろ注意すべきことは、どのタイミングでマウントするかである。
タイミングとは、タックアップした段階では、腹帯を軽く締めていた状態なので、これをマウントしてもサドルがずれ落ちない程度に締め直します。そして、マウントする場所までリーディングする。
腹帯を締めてマウントする場所までリーディングする間に、馬のリラックスした状態であるかを馬の呼吸などを観察し確かめます。
リラックスした状態でない場合は、マウントせずに、ロンジングして馬が落ちついてからマウントするのである。
6.ディスマウントは、場所が重要である。
何故なら、馬にとって仕事が終わる場所だからで、特徴があり馬が特定しやすい場所でディスマウントすることが最も良くないのである。そこに行けばディスマウントしてくれる、または、仕事が終わると馬が予想することとなってしまうからである。
従って、ディスマウントは、特徴のないところで、馬が特定し難いところで行わなければならないのである。つまり、馬場であれば中央付近である。
そして、ディスマウントした後に、腹帯を1~2穴緩めてから、リーディングして、繋ぎ場に戻り馬具を下ろすのである。
腹帯を緩めることは、馬を褒めることとリラックスを促すこととなるのである。
外乗のクラブであれば、外乗から帰って来たとき、馬場があれば馬場に入り、少し駈歩や速歩などをした後に、馬場の中央でディスマウントする。
外乗での事故は、帰り道で起きることが多いのであり、従って、クラブへ帰ってきても直ぐにディマウントしないで、馬場を1~2週走行してからディスマウントすれば、クラブに帰ること則ち仕事が終わるということを、馬に忘れさせるためなのである。
7.ライダーと馬とのコミュニケーション
乗馬は、ライダーと馬とのコミュニケーションによって成立するスポーツで、そのコミュニケーションは、プレッシャーアンドリリースの原則でするもので、ライダーが馬に対して、何らかの要求するときプレッシャーを掛け、その要求に馬が応えたときは、掛けていたプレッシャーをリリースし、馬が要求に応えなかったときは、掛けていたプレッシャーを継続するか増幅させて、要求に応えたときプレッシャーをリリーするのである。
プレッシャーを掛けるのは、馬に緊張を与え、そのプレッシャーをリリースすると、その緊張を緩和するのである。
緊張は叱責に相当し、緩和は褒めるまたは報酬に相当するのである。
8.ステップのコマンド
ステップのコマンドとは、馬のステップには法則があって、進行方向の内方肢に対して前後肢共、外方肢が外側をクロスステップすることである。
例えば、左サークルの場合は、前後肢共に、左肢に対して右肢が外側をクロスステップするのである。また、右サークルの場合は、この逆となり、前後肢共に、右肢に対して左肢が外側をクロスステップするのである。
9.馬の歩様(ゲイト Gait)
馬の歩様は、4種類あって、4拍子の常歩(Walk)、2拍子の速歩(Trot or Jog)、3拍子の駈歩(Lope or Canter)、そして4拍子の襲歩(Gallop)である。
常歩は、①左後肢 ②左前肢 ③右後肢 ④右前肢 または、①右後肢 ②右前肢 ③左後肢 ④左前肢 の順でステップしているのである。
速歩は、①左前肢と右後肢 ②右前肢と左後肢 または、①右前肢と左後肢 ②左前肢と右後肢 というように、馬体の対角線上の肢が対になってステップしているのである。
駈歩は、左リードの場合は、①右後肢 ②右前肢と左後肢 ③左前肢、 右リードの場合は、①左後肢 ②左前肢と右後肢 ③右前肢 の順でステップしているのである。
そして、駈歩の場合は、②のステップのときのように、馬体の対角線上の前肢と後肢が対になってステップしているのである。
襲歩は、左リードの場合は、①右後肢 ②左後肢 ③右前肢 ④左前肢、 右リードの場合は、①左後肢 ②右後肢 ③左前肢 ④右前肢 の順でステップしているのである。
馬は、スピードを上げる場合、ストライドを大きくするかピッチ(肢の回転)を上げるかの二つの方向を駆使しているのである。しかし、常歩から駈歩までは、対角線上の前後肢が同時に着地しているので、馬体以上にストライドを伸展させることはできないのである。しかし、襲歩は、後肢と前肢のステップの間で宙を飛ぶ歩法なので、馬体の長さ以上にストライドを伸展させることができるのである。
そしてまた、速歩と駈歩では、対角線上の前後肢が同時に着地しているが、厳密には前肢が少しだけ速く着地しているのであり、それは、常歩から駈歩までは、同じ歩様であることを証明しているのである。
つまりそれは、馬が進化の過程で、常歩から駈歩までの歩様は、同時期に獲得しているといわれる所以なのである。
そして、襲歩は、後肢と前肢のステップ間で宙を飛ぶので、常歩から駈歩までと全く違う歩様で、馬は、常歩から駈歩までを獲得した時期と襲歩を獲得した時期とでは、相当の時間的隔たりがあったのではないかといわれており、馬にとって画期的な歩様を獲得したのである。

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