AM 9:10 Temperature 4.8℃ Humidity 59% 晴れ December 10,’25(Wednesday)
今朝は、空気が冷たく晴れました。風はありません。
馬場は、ベストです。
脚のプレッシャー
ライダーの脚は、馬に何を要求するものなのかを理解する必要がある。
レイニングホースのルールには、腹帯より前に脚を入れてはならないというものがある。それは、虐待行為と見なされるからである。
脚のプレッシャーは、推進・進行方向・スピード・歩様の選択・態勢の維持などが考えられるのである。
脚によるプレッシャーの強弱は、馬の性格や精神状態によって加減するもので、馬の性格が鈍感であれば、強めが要求されるし、敏感であれば、弱めが要求されるのである。
つまり、脚のプレッシャーの強弱は、馬の性格が敏感であるか鈍感であるかの度合いに応じて、その強弱の程度を加減するものでなくてはならないのである。
また、プレッシャーの強弱は、馬のライダーに対するコンセントレーションの程度によっても加減されなければならない。
馬がライダーにコンセントレーションしていれば、脚のプレッシャーが弱くても馬に伝わるのであり、コンセントレーションしていなければ、脚のプレッシャーを強くしなければ、馬に通じないのである。
更にまた、脚とレインハンドの連携によって、馬の姿勢形成をすることができ、レインハンドと脚の連携によって、馬体上に回転モーメントを発生させて、内方姿勢や屈撓や収縮などのフレームワークができるのである。
そして、馬の熟練度が増せば、レインをルーズにし脚だけのプレッシャーでも、レインハンドと連携しているように、フレームワークすることができるのである。
そして、このことは、馬の頭脳能力を活用することなのである。
推進における脚の役割を果たすには、レインハンドとの連携において、レインハンドのプレッシャーを一定に保ち、その上で脚のプレッシャーの増減を変化させるようにすると、馬は、脚を作用点と感じとって、脚の強弱によって、推進力の増減として反応するのである。
つまり、このとき脚のプレッシャーを強化すれば、馬の推進力は高まり、弱くすればこれに応じて推進力が減退するのである。
リズムには調和という作用があり、脚もリズミカルに使えば、馬はこれに呼応するように運歩して、リズムを速めればこれに応ずるように馬の運歩が速まりスピードアップするのであり、リズムをスローにすれば、馬の運歩はスローになりスピードが鈍化するのである。
馬がトロット(速歩)をしているときの脚は、馬がライジングするときに応じてライダーが脚を入れるというのが正常である。
ライダーは、軽速歩しているとき、馬がライジングするときのタイミングで、脚で馬体をスクィーズして立ち上がるのである。このタイミングは、外方後肢が着地していて、正にグランドを引っ張るときなのである。
軽速歩の本来の目的は、速歩によるライダーが馬の反憧を緩衝することであり、速歩の衝撃を和らげることにあるのだ。
従って、2拍子のどちらでライダーが立ち上がっても問題はないのである。しかし、外方前肢がステップしたときに、ライダーが立ち上がるが世界的ルールなのである。
それは、脚の入れるタイミングが目的になっているからで、外方前肢がステップしたときにライダーが立つということは、内方前肢がステップしたときは、ライダーが座っているときであり、外方後肢がステップしたときなのである。そして、ライダーは立ち上がりながら脚が入るので、外方後肢がグランドを引っ張るタイミングになるので、正しいリードを選択することになるのである。
つまり、左サークルを描いているときとなると、ライダーは左内方前肢がステップしたときに座っていることになり、時を同じくして右外方後肢がステップしたときで、ライダーが立ち上がりながら脚を入れると、右外方後肢がグランドを引っ張るときに脚によるアクセントが入ることとなるのである。従って、左リードが出るようにしているということなのである。
また、脚のリズムは、調和を形成する働きを持つので、サークル走行しているとき一定のリズムで脚を入れるようにすれば、スピードが維持されるし、そのときの馬のバランスや姿勢が維持されるのである。このとき一定のバランスが維持されることによって、ウエスタンの象徴とでもいうべきルーズレインで、馬の走行軌道をガイドすることが実現しているといっても過言ではないのである。


コメント