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Q-1 ホルターブレーキングに関する質問 (北海道 Nさん) 1/26 up

Q:3才馬(ドサンコとクオーターホースのかけ合せでできた馬)ですが、ホルターブレーキングの調教上で頭絡に引き綱を付けたまま2〜3日放して置きました。
 そうすると馬が頭を下げて引き綱をグイグイ引っ張って引き出すことを学習してしまいホルターブレーキングの調教にならなくなって参りました。
 原因は引き綱が雪の上のため馬が頭を下げて力ずくで引くとブレーキングを解消できることを覚えたのです。この癖をなおすのにはどうしたらよいでしょうか?

A:早速ホルターブレーキングに取り組まれているご様子、大変嬉しく存じます。
 馬を何らかの方向へと導こうとすることによって突き当たる問題に対して、問題意識が生まれ、さらにそれを解決しようとする姿勢が、これから起こりうる問題の解決を容易にしていくことでしょう。

 さて、ご質問の件ですが、引き手を着けたまま無口をつけて放牧したところ、馬が引き手を踏んでも、その肢をどけるのでなく、引き手を首の力で引っ張って引き抜いてしまうということですね。

 引き手を着けたまま放牧する目的は、主に一本引き手で柵に繋留しても後引きしない馬にすることです。この馬の場合、引き手を踏んでもパニックになっていないようなのでなんの問題もないと思います。
 このまま10日間ほど放牧を続けた後、試しに柵に40cm〜50cm程度の遊びを残して繋いでみてはどうでしょうか。このとき繋がれても後引きすることなくしていれば、この訓練の目的は完了です。こんなお答えでどうでしょうか。もし、ご質問の解釈が違っていましたらご遠慮なく、再度ご質問下さい。

Q:(2)質問の内容が明確でなかったので済みませんでした。
 ホルターブレーキングの調教から次の丸馬場で調馬索の並足の調教のさい頭を下げ、強引に自分の体制になり円運動が出来ない状況になります。
 そのときの癖がどうしても直らないのです。引き綱を1メートルくらいにするとその癖はでないのですが1.5メートルくらいにすると得意の体制で円運動が止まってしまいます。

 又ひき運動をしても引き綱が長くなると人間のコントロールが出来なくなります。ホルターブレーキングのやり直しをすべきか丸馬場での別な方法の調教を取り入れるべきか悩んでおります。

A:(2)ホルターブレーキングは、人間に対する忠誠心を養うのが主な目的だということを念頭に置いて下さい。

 そして人間の移動方向に対して付いて来るという訓練をします。
ここで大切なことは、人間が馬の横方向に移動して(このとき引き手が緩んでなければなりません)、馬がその人の動きにあわせて付いてこないときだけ引き手を引いて付いてくるように促します。
 このときも、引き手を引き続けるのでなく、むしろショックを与えるようにして引くのが効果的で、馬が動いた瞬間に引き手が緩まなくてはなりません。なぜなら、馬が動いたことにより引き手によるプレッシャーを開放することによって、馬は褒めれたことになるからです。
 これを繰り返すことによって、馬は人の動く方へ動く方へと付いてくるようになります。
 但し、馬が人の動きを追うように付いてくるようになったとしても、人が停止をしたとき馬は直ちに止まらなくてはなりません。しかも、ある程度の距離(50cm程度)を保って、もし馬が距離を保たないようであれば、馬の顔にプレッシャーをかけるなどをして馬が距離を保つようにしなければなりません。
 なぜなら、馬が人に近付くことは忠誠心の現れですが、必要以上に近付くことは、忠誠心の現れとは言えないからです。もしならなければ、これを徹底して行い、完全に出来るようにすることが先決です。

 それから申し添えておきますが、ホルターブレーキングは、馬の思考を利用して人間への忠誠心を養成することですから、決して馬の行動をだという認識で見ることは良くありません
 このように馬が人の意に添わない行動をしたとしても、癖としてみることなく、馬が何を思ってこのような行動をしているのかというように、問題に取り組むことが何よりも重要です。

 さて、ご質問の件ですが、馬の得意な行動というのが具体的にどのような行動なのかが分かりません。想像して考えることにします。多分調馬索でサークル運動を常歩で行おうとした際に、馬が人に正対して回転運動を止めてしまうのではないかと思います。だとすると、ここまでのホルターブレーキングは決して悪くありません。

 次の訓練として(充分人の移動にあわせて付いてくるような馬になっているという前提で)、まず馬の正面に馬に向かって立ちます。
 そして、引き手を持っている手を真横に開いて少し引き手を引きます。多分馬はこれでは動かないはずです。しかし、動かないからといって引き手をもっと引いてはなりません。
 そして次に、もう一方の手で引き手の余った分で馬の肩に横から軽く叩くようにプレッシャーをかけます。そして馬が、真横に開いた手の方へ一歩でも前肢を動かしたら愛撫をします。
 次に反対の手を真横に開いて同じようにします。これを繰り返すと馬は、開いた手の方へステップするようになります。
 そして徐々に1歩を2歩3歩とステップを増やしていきます。ここで大事なことは急がないことです。1歩が確実に行くようになれば歩数を増やすのは簡単なはずですから。
 そして、右に1歩をやったら、次には必ず左というように左右交互に行いましょう。そして、最終的には、引き手をを持つ人を中心に回転するところまでを訓練します。試してみて下さい。

 想像ですが、多分充分に人の移動方向へ付いてくる訓練が出来ていないのではないかと思いますのでこれも確かめてみる必要がありますね。

 ホルターブレーキングに限らず馬の訓練に何よりも大切なことは、良い悪いをはっきりと馬に伝えるようなプレッシャーの緩急です。
 事の善悪を馬に教えるのでなくて、馬が人の望むことを
選択するように仕向けます。
 人間の望むことも望まないことも提示して(馬をフリーな状態にして、人が横に動くというように行動を示すという意味です。また騎乗中であれば、最初に手綱を引っ張ってプレッシャーをかけるのではなくて、まず外方の手綱を馬の首に当て、そして馬が内方へ移動をはじめないときは、内方の手綱を引いてさらに行動を促す。)馬が反応を示さないときだけプレッシャーを与えるようにしていけば、人が望む方はノープレッシャーな訳ですから(人の望む反応をしないときは、プレッシャーをかけられる。)馬は、自然に人の望む方を選択するわけです。

もし、最初から馬を右に曲げたいとき、右に手綱を引っ張っていたら、相当の確率で馬の反抗をつくってしまうに違いありません。

 

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