Arena Condition

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AM 9:50 Temperature 25.6℃  Humidity 89%  晴れ  September 4,’22(Sunday)

 今朝は、風もなく湿度は高めですが、とても穏やかな朝です。

 馬場は、全体的にLW状態です。大雨の後は、とても急速に回復します。

 さて、人が持つ概念は、馬とは比較にならないほど複雑で高度なものです。

 従って、馬が人の云うこと聞くと思うことを、人の思うところの概念で推し量るのは、とても複雑で高度なものだから、馬には到底理解できないということになります。

 例えば、ライダーが馬に駈歩を要求したとすると、人は馬に駈歩を要求したと思っているが、馬に駈歩という概念があるのだろうか。無いのです。ライダーの思いは、独り善がりと云うことなのです。

 馬にある概念は、方向性だけなのです。前後左右へ向かう方向性だけが馬にある概念なのです。

 従って、ライダーが前方への動きを求めて馬が前方へ動けば、云うことをきいたということになるのです。その勢いが増加すれば、速歩になり駈歩になると云うことなのです。

 つまり、馬がライダーのいうことをきくと云うことは、馬がその要求に同調するということになります。

 我々は、馬に様々なトレーニングをしていますが、それは、馬の同調を求めて、その同調を馬が学習するということなのです。
 トレーニングには、パフォーマンスやそのための準備訓練としての基礎運動やストレッチ運動などがあります。
 これらのトレーニングは、全て馬の同調を求めて行っていることなのです。

 同調とは、方向性やリズムや強さなどが同じになると云うことで、英語では、Tune Upという言葉が持ち入れられます。Tuneといえば、ラジオの周波数を合わせることなどのが思い浮かびます。
馬のトレーニングは、ラジオの周波数を合わせる行為と全く変わらないことなのです。

 例えば、馬を柔軟にするという場合、この同調が、とても重要なのです。

 これまで、馬のレインを引いたりジャークしたりして馬の柔軟性を引き出そうと考えてきました。しかし、これでは上手くいかないのです。
 レインを引いてもジャークしても、馬が同調を示すことを待たなければならないのです。レインを引っ張ってもジャークしても、その接触点に柔軟性が生まれないとき、これまでは、もっとレインを引いたりジャークを強くしたりしていました。これでは馬の同調を引き出すことができないのです。
 以前にやった「タッチ&ウエイト」のプロジェクトを思い出して頂きたいのです。

 ビットタッチして、そのまま待つというものでした。

 このとき、我々は何を待っていたのでしょうか。

 それは、首を曲げることでしたが、首を曲げるという馬の行為は、同調の現れだったのです。
 同調が現れた時、リリースしました。そのリリースは、馬の同調を肯定していると云うことになり、これを繰り返すことで、ライダーの要求に、馬は同調することを学習していたのです。

 例えば、レインを引いたとしてもジャークをしたとしても、一定の強さとリズムを維持して、馬の同調を待つということが重要だったのです。

 ライダーは、何時でも要求として馬にプレッシャーを与えるとき、馬の同調を求めているという意識を持たなければなりません。そして、一瞬でも馬の同調が現れた時、直ぐさまリリースすることが必要なのです。これを繰り返せば、馬はライダーのプレッシャーに同調すれば、そのプレッシャーから解放されることを学習するのです。
 馬にプレッシャーを掛けているとき、一番良くないのは、レインをタッチしても引っ張ってもジャークしても、これを一定に保つことなく、強さやリズムを変えてしまうことなのです。テンションを変えてしまえば、馬は同調しようが無くなってしまうのです。

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