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今朝は、晴れて酷暑です。この分だと、まだまだ暑さが続くようです。
馬場は、奥に水溜まりがありますが、外はベストです。
ものを動かす力には、動力と重力があります。
これら2つの力は、同じ力でも、全く異なるものなのです。
重力は、単体で力が発揮され、動力は、作用点と支点の2つの力が対になって成立するもので、それぞれ単体では成立しません。
重力は、その物体が動き出すと、外部から力を加えないかぎり止めることはできません。しかし、動力は、作用点の力を止めれば、または支点の力を止めれば、動きは止まります。
馬のムーヴメントには、メカニカルムーヴメントとテクニカルムーヴメントの二つがあります。
馬は、頭を上下動させて、馬の重心移動を起こして動きます。これをメカニカルムーヴメントといいます。
重心移動することで、馬体重が重力となって動くということですので、メカニカルムーヴメントは、重力によって動いているということになるのです。
この重力を発揮させるために、頭の上下動が機能しているのです。従って、ライダーが、この頭の上下動と止めれば、この重力を止めることができて、馬を止めることができます。
人が馬に乗るようになったわけは、ここのあるということです。
これは、トロッコが下り坂を走るのと同じなので、トロッコが重力によって動いているので、トロッコの車輪が回るということですので、車輪がトロッコを動かしているわけではありません。
トロッコを止めるためには、車輪の回転を止めるようにブレーキを掛けなければなりません。しかし、鉄道の摩擦があるから車輪の動きを止めて、トロッコを止めることができますが、物理学的には、鉄道と車輪の摩擦がなれば、車輪を止めてもトロッコは止まりません。
馬がメカニカルムーヴメントで動いているときは、馬の頭の上下動を止めることで止めることができますが、物理学的にいえば、グランドの摩擦や空気抵抗がなければ、頭の上下動を止めても、一旦動き出した馬を止めることはできないのです。
これは、馬自身にも止めることはできないのです。
実際には、グランドや空気抵抗があるので、馬の頭の上下動を止めさせれば、徐々に動きを止めることができるのですが、物理学的には外部から動きを止めるような力を加えなくては止めることができないのです。
メカニカルムーヴメントは、惰性的運動なので、ピタッと止めるようには止まることができませんが、止めることはできます。つまり、制動性が悪いのですが、ライダーにとっては、馬の頭の上下動を止めれば、馬のメカニカルムーヴメントの動きを止めることができるので、制動性がいいともいえるのです。
これに対して、テクニカルムーヴメントは、馬の肢がグランド引っ張りキックして、グランドからの反作用として、馬体が動いているのです。
つまり、動力で馬が動いているのです。
従って、ライダーがこの動きを、直接的に止めることはできません。ライダーが、肢の動きを止める方法がないのです。
テクニカルムーヴメントは、馬にとって、肢の動きを止めさえすれば動きが止まるので、制動性が高いのです。しかし、ライダーがこれを直接的に馬の首の動きを止めたところで、止めることはできないのです。
ライダーが馬のテクニカルムーヴメントの動きを止めるには、馬のメンタルをコントロールする以外にないのです。
つまり、ライダーが馬に対して主導権を握り、馬のメンタルに大きな影響力を持ち、その影響力を以て、馬のメンタルをコントロールし、馬の動力である肢の筋肉運動を止めなくてはならないのです。
厳密にいえば、重力で動いている場合と動力で動いている場合とでは、止め方も動かし方も違うということです。
しかし、現実的に馬は、メカニカルとテクニカルムーヴメントの両方で、その割合こそ違いますが、動いているのです。従って、ライダーは、どちらのムーヴメントが主体となって動いているのか知っている必要があるのです。
馬が動力つまり、テクニカルムーヴメントで動いているとき、その動きを止めるには、ライダーが馬に対して主導権を握り、馬のメンタルに呼びかけるように合図を送って、馬自身が肢の筋肉運動を止めて、動きを止める以外に方法はないのです。
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