Arena Condition(乗馬の駈歩相談室)

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AM 10:15 Temperature 6.9℃ Humidity 36% 晴れ December 13,’25(Saturday)

 

 

今朝は、とても空気が冷たく感じます。 昨日は嵐のような風で、枯れ葉が吹きだまりのようにあちこちと点在していたのを、片付けていたので、アップが遅くなってしまいました。

 

馬場は、少々ドライになってきました。

 

 

前進気勢

 

気勢とは、馬の態勢であり、前進気勢という言葉があるが、馬がまさに動こうとする直前の態勢のことである。

つまり、前進するための力が漲った状態をいうのであり、物理学的には位置ネルギーが最大値になった状態をいうのである。

 

物理学的位置エネルギーとは、物の重量と位置している高さのことで、例えば、10kgの物が1m高さにある状態と2mの高さにある場合の位置エネルギーは、2mのところにある位置エネルギーは、1mのところにある位置エネルギーの倍になるのである。

余談であるが、物が落下すれば、位置エネルギーが運動エネルギーに変換しながら、床に到達したとき、位置エネルギーが0となって、運動エネルギーが最大となるのである。

 

多くの人が勘違いしていることは、後肢の踏み込みが深いと前進気勢が旺盛になるということである。本当は、後肢が深く踏み込むと前進気勢は減退するのである。

例えば、重心より前に後肢が位置すれば、この場合の重心は後肢より後方へ移動しようとするので、前進気勢はマイナスになってしまうのである。前肢より前に重心が位置すれば、前進気勢は最大になるのである。

 

気勢とは、後肢の着地位置と重心の位置との関係性のことである。

 

つまり、重心より後肢の着地位置が、後方にあればあるほど重心が前に移行しやすくなるので、前肢気勢は高まるのである。

 

その逆に、重心に後肢の着地位置が近づいたり前方にあったりすれば、重心は後ろに移行しやすくなるわけなので、前進気勢は減退するのである。

しかし、後肢が深く踏み込むことで、筋肉運動を活発化させれば、前進気勢を旺盛できるので、ライダーが馬に対して、主導権を握っていることで、減退している前進気勢を筋肉運動で旺盛にすることが可能になるのである。

 

スライディングストップのためのランダウンでは、ストップを後肢で行うために、後肢が重心より前に踏み込んでいることが大切なので、バランスバックをするのであるが、後肢が深く踏み込むことで前進気勢が弱まるところを、ライダーが主導権を握ることで、その前肢気勢を旺盛にしてスライディングストップをしているのである。

 

 

 

バックアップ(後退)

 

バックアップは、二通りあって、ライダーが自分自身の重心へ向かってレインを引くことによって、重心移動の後にステップするバックアップで、メカニカルムーヴメントとなり、馬の臀部より後肢が後ろにステップするのである。

もう一つは、レインを真上に引き上げるようにするバックアップで、前駆が起揚し、後駆が押し下げられるような態勢でバックするので、後肢が後ろから前へグランドを運ぶような運歩になるのであり、テクニカルムーヴメントのバックアップなのである。

 

ストップの精度を高めるためにバックアップを活用するときは、テクニカルムーヴメントのバックでなければ効果を上げることはできないのである。

 

バックアップにおいて、フレキシブルに馬体をコントロール必要があり、馬の首を左右にベンドさせてバックアップしたり、前駆をストレートの保ち、後駆を左右にベンドさせてバックアップしたりして、馬体のコントロールが容易にできるようにトレーニングしておくことは大切である。

また、前肢や後肢のステップの方向をそれぞれにコントロールしたり、前後肢を連携させたりしてバックアップの方向をコントロールして、ライダーが意図する方向のバックアップができるようにしておくことが大切なのである。

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