AM 9:05 Temperature 31.8℃ Humidity 60% 晴れ August 26,’25(Tuesday)
今朝は、晴れていますが、雲もあり強い日射しはありません。
馬場は、ドライです。
馬の膝や飛節から下の部分には、筋肉はありません。
腱と腱鞘と皮膚しかありません。従って、筋肉は、膝と飛節の上にしかないのです。
腱と腱鞘と筋肉は、同じ繊維細胞ですが、活用される内容によって呼び方が違っているのです。
腱は、筋肉と骨を繋いでいます。筋肉は、骨と腱とを繋いでいます。腱鞘は、腱を覆うようについています。
馬は中指の蹄で立っています。
何故、そうなったのでしょうか。
それは、我々人間でも短距離を速く走るとき踵をつかないように、馬は軽快に走るために、中指の蹄尖(ていせん)で走っています。
そして、頭を上下動させて重心移動を行い、これに伴って肢を動かして動いています。これをメカニカルムーヴメントといいます。
馬は、筋肉運動を最小限にして走行できるように進化していて、肢の筋力を行使せずに動くことができるのです。
例えば、放牧場でリラックスして歩くとき、最初の数歩だけ筋力を使っていますが、その後は、全く肢の筋力を使わずに動くことができるのです。
このメカニカルムーヴメントは、筋力の行使が最小になるので、省エネな運動で、疲れ難く長時間の運動が可能になる一方で、惰性が働くので制動性が悪いともいえるのです。
このことが、人間が馬に乗るようになった要因なのです。
それは、人が馬に乗って、馬の頭の上下動とコントロールすることで、馬の動きを間接的にコントロールできるからなのです。
牛の場合は、偶蹄目で蹄が2つに割れているので、地面の凸凹に対応する能力は、馬よりも高いのですが、人が乗ったとき牛をコントロールしにくいので、人は馬に乗るようになったといわれています。
また、馬は筋力で走ることもできて、肢の筋力で重心移動をして動きます。
この動きをテクニカルムーヴメントといいます。
メカニカルムーヴメントに比べて、筋力を行使するので、エネルギーの消耗が大きく疲れる運動なのですが、制動性が高いのです。
従いまして、競馬の走行は、メカニカルムーヴメントを多用している動きで、第4コーナーを通過したところでダッシュするとき、頭を上げてモーレツに爆走するタイプの馬は、このときテクニカルムーヴメントになります。
また、レイニングのスライディングストップのように、ハイスピードで走行した後にストップする場合は、筋力を行使しテクニカルムーヴメントで走行した後にスライディングしているのです。
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