Arena Condition(乗馬の駈歩相談室)

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今朝は、大分冷え込みまして、バケツと睡蓮の鉢に水が大分厚く凍りました。凍結しました。そして雲一つなく晴れています。昨夜11時頃ほんの少しの時間でしたが、雪が降りました。

 

馬場は、少しドライ状態です。

 

 

「馬の推進」

 

馬の推進とは、乗馬におけるライダーの馬を動かす力のことである。

 

つまり、馬を推進する力は、ライダーの乗馬における能力そのものであり、その本質である、馬の推進について考えてみたいと思うのである。

 

原則として、ライダーには、馬に騎乗して、馬を動かす力はないのである。

 

馬が動くのは、馬の肢とグランドとの間に、作用と反作用の関係が生まれたときなのである。つまり、馬が、肢でグランドを前後左右へ引っ張ったり蹴ったりして、その反作用で馬が動いているのである。

 

例えば、自転車に乗ったりボートに乗ったりしたとき、自転車のタイヤは地面と、ボートは水とオールとの間に作用と反作用が生じたとき、自転車やボートが動くのである。そのことは、乗馬と同じなのであるが、自転車とボートは、乗っている人がペダルを踏み、オールを漕いでいるのだから、直接駆動することに関わっているのに対し、乗馬の場合は、ライダーが脚や鞭を使ったとしても、馬が肢を動かすこととは物理的力の関係が生じないのである。

 

このことが、乗馬というスポーツの特殊性なのである。

 

ライダーが馬上で脚を使っても、その脚を動かすために、馬上の何処かを支点として動かしているので、支点と作用点の力が、馬上という同一物体上に位置するので、二つの力は相殺されて、馬が肢を動かすこととは無関係になってしまうのである。

つまり、ライダーが脚を使うことは、馬が動くこととは、物理学的に全くの関係性を生まないということなのである。

 

以上のことは、乗馬において馬が動くことは、ライダーが馬に対してイニシアティヴを取っていることにおいて、できていることであることを物語っているのである。

つまり、ライダーが脚を使って馬を動かそうとしても、ライダーが馬のメンタルにおいて主導権を握っている前提条件が整っていなければ、不可能なのである。

 

 

ものが動くことは、ものの重心が動くことである。しかし、重心が動いても、ものを支えている力を越える重力が働くまで重心が動かなければ、ものは動かないのである。

 

2等辺三角形で説明すれば、三角形の頂点が重心で、底辺の両端と頂点を結ぶ戦の2辺の長さの合計が支持力なのである。そして、頂点を垂直に下ろした線の長さが重量なのである。

つまり、2等辺三角形では、頂点から垂直に下ろした線が重量で、これをAとし、底辺の両端と頂点を結ぶ線、つまり支持力の片方をB、もう片方をCとすると、B+C>Aということである。

 

2等辺三角形の状態は、ものが動いていない状態を表しているのである。そして、重心である頂点を左右どちらかへ水平に移動させると、底辺の長さが短くなり、同時に底辺以外の2辺の長さも短くなり、支持力が小さくなる。

頂点の重心を、左右どちらかへどんどん水平方向に移動させて、支持力を現すス2辺BとCが、重量Aと一致したところで、B+C=Aとなり、重量と支持力が一致する。

更に、重心をB+C=Aの地点を少しでも越えるように、左右どちらかへ水平移動させたとき、B+C<Aとなり、重量が支持力を越えるので、ものは動くことになるのである。

ものを外部の力で押したり引いたりしたときは、ものの重量と外部の力の合計が重力となり、この重力が支持力を越えたときにものが動き、越えなければ、重心が動いて動くことはないのである。

 

以上のことを乗馬に当てはめると、馬は4肢の着地位置と重心との位置関係によって支持力の増減が生まれるのである。

 

馬の重心は、第4骨付近にあるといわれる。その重心から垂直に下ろした線がグランドの達したところまでの長さが馬の重量である。そして、4肢の着地点から重心へ結ぶ線が支持力で、4肢の着地点が重心へ近づけば、支持力は小さくなり、遠ざかれば支持力は大きくなるのである。そして、また、馬は頭を上下動させ首を伸縮して重心の移動をしており、重心の移動をすることで、重心と4肢の位置との距離を近づけたり遠ざけたりして、支持力の増減をしているのである。

 

馬が放牧場でリラックスして歩いているとき、初動の数歩を過ぎると、肢の筋肉運動はなくなり、頭を上下動させるだけで歩いているのである。それは、頭を上下動させることで、重心移動をして支点と重心との位置を、近づけたり遠ざけたりして、支持力を増減させ動いているのである。

 

乗馬において、ライダーが馬を推進するとき、馬のメンタルに対して主導権を握ると共に、馬体の体勢を収縮や屈撓や内方姿勢やライダー自身前傾や後傾をさせたりして、重心と4肢の位置関係をコントロールすることで、支持力の増減を図り、馬が動くように促しているのである。

 

しかし、ライダーがどんなことを馬の背中でしたとしても、ライダーによる物理的力で馬が動かされるということは全くないのである。

 

ライダーの馬に対する強制力は、自らの体重と、馬の姿勢、つまり、収縮させたり屈撓させたりすることなどなのである。しかし、これらの作用は、馬が動きやすくなるということであって、馬が動くということにはならないのである。

従って、ライダーは、飽くまでも馬のメンタルに対して、主導権を握ることが必要不可欠で、主導権を握るスキルが、ライダーの乗馬における能力の主要要素なのである。

 

ライダーが馬に対して、主導権を握るためには、矛盾の作用が必要で、例えば、馬の頭と首の動きをレインで拘束して、馬は頭と首の動きを拘束されるので動き難くなり、その上で脚を行使して馬を動かし、一歩動いたとき掛けていたプレッシャーをリリースすることによって、馬は恣意的にライダーによって動かされたことになるので、ライダーの存在が馬のメンタル上において大きくなるので、ライダーが馬に対して主導権を握ることになるのである。

そして、この矛盾が、ライダーによる馬の推進力そのものなのである。

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